2014年 03月 28日
建物の系譜
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やっと暖かい季節が巡ってきました。
自宅の近所にある公園のサクラは、3分咲きといったところですが
週末はサクラ鑑賞を楽しめそうです。
先日、昼休みに「埼玉会館の歴史と建築展」という企画展示を見てきました。
浦和駅から、県庁に向かっていく途中にある建物です。
以前2度ほどブログの中で埼玉会館のことを記しましたが、
今回は、この建物の歴史を知る機会になりました。
埼玉会館は、建築家の前川国男氏の設計で1966年に竣工しました。
約半世紀前の建物ですが、この建物が新築される前、旧館といわれる
会館があったそうです。(初めて知りました。)
「御成婚記念埼玉會舘」という建物です。昭和天皇のご成婚記念で大正15年に
建てられました。
この建物の建設には、渋沢栄一氏をはじめ地元埼玉の政財界の方々が
大きく寄与したそうです。
そして、現在の「埼玉会館」も、老朽化した埼玉會舘に変わる建物を作ろうという
地元の声をうけて作られました。
そして現在、常時地元の方々の展覧会やコンサートなど多岐にわたるイベントが
行われています。
今回の展示では、そうしたイベントのチラシや建物の映像や、建設中の白黒写真や
約20年程前に行われた改装工事の竣工図面も展示されていました。
(やはりどうしても、図面や現場写真があるとそちらのほうに目がいってしまい、
展示の約半分以上図面とにらめっこしてしまいました。)
小規模な展示でしたが、地元に親しまれている建物の系譜を
このように周知する企画展は、どの街でもやって欲しいです。
こうした機会を通じ、建物やその土地の歴史に触れることで、
多くの人々に建物や街について少しでも興味を持ってくれたらと、思います。
河野弥生
by housingpro
| 2014-03-28 15:36
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