2011年 01月 14日
身近な共振。
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「超高層ビルの長周期の対策を義務化」
ということが先日新聞に載り、
http://www.asahi.com/housing/news/TKY201101100351.html
'共振'なんて言葉も聞く機会が少し増えているかもしれません。
「共振」とは:
物体の持っている固有周期と同じ周期の振動を加えると
振動が一致して、振れが大きくなるというものです。
ところで
私は以前、階段メーカーで階段の構造計算をしていたことがあります。
構造計算と言っても階段自体は軽いので、
よほど大きなものでない限り、部材の耐力が足りなくなることはありません。
問題になりやすいのは、歩行の際の揺れになります。
周期の逆数を振動数と言うのですが、
人の歩行による振動数は約2Hzになります。
2Hzはつまり1秒間に2周する周期ということ。
イメージとして「コツ、コツ」という感じになります。
(語感が伝わっているか不明ですが…。
ちなみに小走りだと4Hzで「タタタタ」という感じに…。)
階段の設計をする際に、固有周期は
0.25(=1/4)秒を超えないことを目標値としていました。
デザイン性の高い、ササラ(階段の両脇を支えている部材)の小さな階段や、
蹴込み板(階段の段と段の間の部材)がない階段などは
すぐに固有周期の長い、揺れやすい階段になってしまいます。
*階段設計の際にはご注意ください。
身近な例として、
歩道橋で揺れを感じたことはありませんか?
あれは、歩道橋が歩行の振動数に対して'共振’しているからです。
40mを超える歩道橋は1次振動数が2~4Hzになりやすい構造物で、
歩行と共振しやすいと言われています。
我が社の近くにある昭和通りにかかる歩道橋はまさにそれ。
歩行と同じリズムで大きく揺れますよね?
最初の話に戻りますと、
「超高層ビルは振動の周期の長い建物なので、
しかもそんなものが壊れたりしたら大変迷惑なので、
共振しやすい長周期の地震がきても安全なようにしっかり設計しましょう。」
と言われ始めたわけです。
当然と言えば当然ですね。
なのですが、難しいと言えば難しい。
今までやってなかったことをやるということは
単純に考えて手間もコストも増えることになるのですから。
大島 千鶴
ということが先日新聞に載り、
http://www.asahi.com/housing/news/TKY201101100351.html
'共振'なんて言葉も聞く機会が少し増えているかもしれません。
「共振」とは:
物体の持っている固有周期と同じ周期の振動を加えると
振動が一致して、振れが大きくなるというものです。
ところで
私は以前、階段メーカーで階段の構造計算をしていたことがあります。
構造計算と言っても階段自体は軽いので、
よほど大きなものでない限り、部材の耐力が足りなくなることはありません。
問題になりやすいのは、歩行の際の揺れになります。
周期の逆数を振動数と言うのですが、
人の歩行による振動数は約2Hzになります。
2Hzはつまり1秒間に2周する周期ということ。
イメージとして「コツ、コツ」という感じになります。
(語感が伝わっているか不明ですが…。
ちなみに小走りだと4Hzで「タタタタ」という感じに…。)
階段の設計をする際に、固有周期は
0.25(=1/4)秒を超えないことを目標値としていました。
デザイン性の高い、ササラ(階段の両脇を支えている部材)の小さな階段や、
蹴込み板(階段の段と段の間の部材)がない階段などは
すぐに固有周期の長い、揺れやすい階段になってしまいます。
*階段設計の際にはご注意ください。
身近な例として、
歩道橋で揺れを感じたことはありませんか?
あれは、歩道橋が歩行の振動数に対して'共振’しているからです。
40mを超える歩道橋は1次振動数が2~4Hzになりやすい構造物で、
歩行と共振しやすいと言われています。
我が社の近くにある昭和通りにかかる歩道橋はまさにそれ。
歩行と同じリズムで大きく揺れますよね?
最初の話に戻りますと、
「超高層ビルは振動の周期の長い建物なので、
しかもそんなものが壊れたりしたら大変迷惑なので、
共振しやすい長周期の地震がきても安全なようにしっかり設計しましょう。」
と言われ始めたわけです。
当然と言えば当然ですね。
なのですが、難しいと言えば難しい。
今までやってなかったことをやるということは
単純に考えて手間もコストも増えることになるのですから。
大島 千鶴
by housingpro
| 2011-01-14 13:55
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