2011年 05月 16日
エキスパンションジョイント(EXP.J)
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東日本大震災から2ヶ月が過ぎ、新年度も始まり、新しく生活が始まった方もたくさんいらっしゃると思います。日々の生活を大切に過ごしていきましょう。
東日本大震災のあと、「エキスパンションジョイントの金物が壊れた建物と、壊れない建物が有りますが、どのくらいの地震で壊れるのですか」との質問がありました。そこで、今回はエキスパンションジョイント(EXP.J)について考えてみたいと思います。
建築物のエキスパンションジョイントは、地震や風等により建物が揺れた場合に、振れ方が異なる建物(構造形式が違う建物、平面形状が複雑な建物等)、長さの長い建物等で、切り離した方が構造的に良い場合に設置します。
建築用エキスパンションジョイントとは、地震等による建物に影響を及ぼす有害の外力を分散吸収することにより、建物の被害を最小限にとどめることを最大の使命としている「非構造部材」です。要するに、建物が揺れた場合に構造体がぶつかり合い、致命的な被害を受けないようにするために設けます。建築基準法では、エキスパンションジョイントの隙間(クリアランス)は地震時に躯体相互が衝突しないように、中地震時の変形量(建物高さ/200)の2倍以上確保することになっています。
構造体の隙間をカバーしている金物については、しばしば起こる地震に対しては当然追従するが、めったに起こらない大地震まで追従すると、施工性、経済性、防水性等で負担となってしまいます。既製品のEXP.J金物では、構造体の隙間の1/2~1/3程度の追従量となっています。したがって、構造体はぶつかる事が無くても、構造体の隙間をカバーしている金物は壊れることが有ります。但し、破損により落下しないような対策は施しています。(落下防止ワイヤー等)
建築物は、建物形状により揺れ方が違います。揺れ方の違う建物のEXP.J金物の方が、壊れやすいですが、揺れの方向によっても違うので、EXP.J金物が壊れるどうか一概には判断できません。
建物を守るためにEXP.J金物は壊れるのだと考えてもらえれば良いと考えます。
参考資料:日本エキスパンションジョイント工業会
「建築用エキスパンションジョイントの手引き」
高橋 保夫
東日本大震災のあと、「エキスパンションジョイントの金物が壊れた建物と、壊れない建物が有りますが、どのくらいの地震で壊れるのですか」との質問がありました。そこで、今回はエキスパンションジョイント(EXP.J)について考えてみたいと思います。
建築物のエキスパンションジョイントは、地震や風等により建物が揺れた場合に、振れ方が異なる建物(構造形式が違う建物、平面形状が複雑な建物等)、長さの長い建物等で、切り離した方が構造的に良い場合に設置します。
建築用エキスパンションジョイントとは、地震等による建物に影響を及ぼす有害の外力を分散吸収することにより、建物の被害を最小限にとどめることを最大の使命としている「非構造部材」です。要するに、建物が揺れた場合に構造体がぶつかり合い、致命的な被害を受けないようにするために設けます。建築基準法では、エキスパンションジョイントの隙間(クリアランス)は地震時に躯体相互が衝突しないように、中地震時の変形量(建物高さ/200)の2倍以上確保することになっています。
構造体の隙間をカバーしている金物については、しばしば起こる地震に対しては当然追従するが、めったに起こらない大地震まで追従すると、施工性、経済性、防水性等で負担となってしまいます。既製品のEXP.J金物では、構造体の隙間の1/2~1/3程度の追従量となっています。したがって、構造体はぶつかる事が無くても、構造体の隙間をカバーしている金物は壊れることが有ります。但し、破損により落下しないような対策は施しています。(落下防止ワイヤー等)
建築物は、建物形状により揺れ方が違います。揺れ方の違う建物のEXP.J金物の方が、壊れやすいですが、揺れの方向によっても違うので、EXP.J金物が壊れるどうか一概には判断できません。
建物を守るためにEXP.J金物は壊れるのだと考えてもらえれば良いと考えます。
参考資料:日本エキスパンションジョイント工業会
「建築用エキスパンションジョイントの手引き」
高橋 保夫
by housingpro
| 2011-05-16 17:20
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