2007年 07月 06日
「富弘美術館」1
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どうも「TSUYOSHI」です。男子ブログも2周目に突入しました。
男子の登場は、イマノトコロ1週間に1回なので、
前回の登場から2ヶ月程経過しています。
充分時間があったのに・・・
いざ書こうとすると何を書けば良いのか結構迷いました。
女性陣は週1回のペースで登場していますので、結構大変ですよね!
お疲れ様です。
さて今回は、先日訪れた富弘美術館についてお話したいと思います。
富弘美術館は、星野富弘氏の作品を集めた美術館です。
星野氏は、中学校の体育教師として指導されていましたが、
鉄棒運動中の落下事故が原因で、肩から下が不随になり、
体の自由を奪われてしまいます。
しかし、星野氏はリハビリ生活のなかで、
絵筆を口にくわえ、主として花の水彩画とその花に寄せる詩を
一つの画面に表現していくことを始めます。
花のもつ美しさ、可憐さ、そして逞しさに対して、
星野氏自身が、自分を見つめ紡ぎだした詩は、
とても感動的で生きる勇気を与えられます。
作品はやがて高く評価されるようになり、
星野氏の故郷である群馬県東村の草木湖のほとりに、
既存の建物を改修した美術館がオープンします。
美術館オープン後、作品の人気はさらに高まり
建物が手狭になったことから
2002年に国際コンペが行われ、応募総数1211点の中から
ヨコミゾマコト氏の作品が選ばれ、
2005年に現在の富弘美術館がオープンしました。
実は、私もその1211分の1であり、友人とコンペに参加していました。
という訳で、この美術館には完成前から大変興味がありました。
ヨコミゾ氏の作品は、
それぞれの機能を内包する色々な大きさの円形空間を、
様々な集積パターンでシュミレーションし、
その相互関係が極度に矛盾しないものを選択するという
プログラムに対する提案でした。
コンペで示された作品はプロトタイプであり
設計過程で与えられる様々な条件によって
変化することが可能であるとされていました。
このようなプログラムに対する提案は、同様のスタイルで行われた
邑楽町庁舎のコンペで当選した、山本理顕氏の作品にもみられます。
星野氏の作品を鑑賞するという活動のみに重点を置くのではなく、
美術館における他の様々な機能・活動(円形)にヒエラルキーをつくらず、
その相互関係性は要望によって自由に変化する。
プログラム自体は美術館の機能に限らないものとして提案されています。
当時のヨコミゾ氏の作品は、美術館の命題である、
ホワイトキューブを脱する新しい空間の創出が提案されており、
美術館の新しい形が示されていると高い評価を受け、
選出されていたと記憶しています。
一方、わたしの提案は、星野氏の作品を季節・背景ごとのテーマにそって
じっくり、ゆっくり鑑賞できるという点に重点を置き、
美術品を見る空間(ホワイトキューブ)と
その他の空間とのヒエラルキーを明確にした
美術館そのものという提案を行いました。
今、自分の案を考えると「それだけじゃ~どうか?」とも思いますが
自分とは全く違う方向性で提案されたヨコミゾ氏の作品が、
高い評価を得て当選したことに
かなりのショックを受けたことを覚えています。
と、ここまででずいぶん長くなってしまいました。
実際の建物についての感想は次回に廻したいと思います。
2ヶ月後の忘れた頃に・・・
http://www.tomihiro.jp/ 美術館のホームページ
男子の登場は、イマノトコロ1週間に1回なので、
前回の登場から2ヶ月程経過しています。
充分時間があったのに・・・
いざ書こうとすると何を書けば良いのか結構迷いました。
女性陣は週1回のペースで登場していますので、結構大変ですよね!
お疲れ様です。
さて今回は、先日訪れた富弘美術館についてお話したいと思います。
富弘美術館は、星野富弘氏の作品を集めた美術館です。
星野氏は、中学校の体育教師として指導されていましたが、
鉄棒運動中の落下事故が原因で、肩から下が不随になり、
体の自由を奪われてしまいます。
しかし、星野氏はリハビリ生活のなかで、
絵筆を口にくわえ、主として花の水彩画とその花に寄せる詩を
一つの画面に表現していくことを始めます。
花のもつ美しさ、可憐さ、そして逞しさに対して、
星野氏自身が、自分を見つめ紡ぎだした詩は、
とても感動的で生きる勇気を与えられます。
作品はやがて高く評価されるようになり、
星野氏の故郷である群馬県東村の草木湖のほとりに、
既存の建物を改修した美術館がオープンします。
美術館オープン後、作品の人気はさらに高まり
建物が手狭になったことから
2002年に国際コンペが行われ、応募総数1211点の中から
ヨコミゾマコト氏の作品が選ばれ、
2005年に現在の富弘美術館がオープンしました。
実は、私もその1211分の1であり、友人とコンペに参加していました。
という訳で、この美術館には完成前から大変興味がありました。
ヨコミゾ氏の作品は、
それぞれの機能を内包する色々な大きさの円形空間を、
様々な集積パターンでシュミレーションし、
その相互関係が極度に矛盾しないものを選択するという
プログラムに対する提案でした。
コンペで示された作品はプロトタイプであり
設計過程で与えられる様々な条件によって
変化することが可能であるとされていました。
このようなプログラムに対する提案は、同様のスタイルで行われた
邑楽町庁舎のコンペで当選した、山本理顕氏の作品にもみられます。
星野氏の作品を鑑賞するという活動のみに重点を置くのではなく、
美術館における他の様々な機能・活動(円形)にヒエラルキーをつくらず、
その相互関係性は要望によって自由に変化する。
プログラム自体は美術館の機能に限らないものとして提案されています。
当時のヨコミゾ氏の作品は、美術館の命題である、
ホワイトキューブを脱する新しい空間の創出が提案されており、
美術館の新しい形が示されていると高い評価を受け、
選出されていたと記憶しています。
一方、わたしの提案は、星野氏の作品を季節・背景ごとのテーマにそって
じっくり、ゆっくり鑑賞できるという点に重点を置き、
美術品を見る空間(ホワイトキューブ)と
その他の空間とのヒエラルキーを明確にした
美術館そのものという提案を行いました。
今、自分の案を考えると「それだけじゃ~どうか?」とも思いますが
自分とは全く違う方向性で提案されたヨコミゾ氏の作品が、
高い評価を得て当選したことに
かなりのショックを受けたことを覚えています。
と、ここまででずいぶん長くなってしまいました。
実際の建物についての感想は次回に廻したいと思います。
2ヶ月後の忘れた頃に・・・
http://www.tomihiro.jp/ 美術館のホームページ
by housingpro
| 2007-07-06 10:58
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